サービス産業と生産性：ビッグデータで広がる計測の可能性（小西葉子）

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【運営からのコメント】
ビジネスを行う上で生産性を考えることは重要ですが、ことサービス業についてはその特殊性から生産性の計測に困難があります。この講義では教科書的な生産性計測の方法を踏まえて、ではなぜサービス業で生産性を計測することが難しいか考え、さらに生産性を柔軟に捉える観点も養います。

【講師紹介】
RIETI上席研究員、中小企業応援士。学位：博士（経済学）（名古屋大学）
専門は計量経済学、サービス産業の生産性についての研究などを行う。
2023年には、独立行政法人中小企業基盤整備機構から、功労者感謝状の贈呈されている。

【講師コメント】
生産性は身近なようで、いざ説明しよう、計算しようとなると難しいと感じる方が多いです。
本講義では、生産性を計測する際に生じる悩み（＝課題）を通じて、「生産性とはなんなのか？」を学びます。
仕組みがわかったら、「ものを作らないサービス産業の生産性とは？」、「満足度や幸福度と生産性の関係は？」など、
ビッグデータやデジタル技術で広がる生産性計測の可能性について探求します。

【レベル】
中級

【キーワード】
生産性・サービス業・ビッグデータ・中小企業

【分野】
ミクロ経済学・データ分析

【この講義で目指すこと】
・教科書的な生産性の計測方法の把握
・サービス業の特殊性の理解
・生産性を柔軟に捉える観点の涵養

【お薦め】
・サービス業の経営者の方
・顧客満足と収益のどちらもを重視する方
・サービス業の強みを知りたい方

第１回「生産性について考える」
経済学でいう「生産性」とは？どんなデータがあれば計算できる？何に気をつければいい？
といった疑問を通じて、生産性について学びます。

第２回「生産性計測の課題と挑戦」
「生産性」の計測にはどんな課題があるでしょうか？製造業の生産性の計測を通じて、計測法、データ、モデルの選択で起きうる課題について説明します。

第３回「サービス業の生産性とは？」
ものを作らないサービス業、小売業、物流の「生産性」とは？美容院やトラック輸送といった、時間が技術と密接に関わる業種を例にして、生産性を深堀りします。

第４回「柔軟な視点で生産性について考えよう」
サービス業の生産性の計測を通じて、生産性に代わる指標の可能性について考えましょう。満足度や幸福度（Well-being）といったより複合的で主観的な指標が生産性の代替になるかもしれません。