ファミリービジネス研究の潮流(児島幸治)
ファミリービジネス研究の潮流(児島幸治)
【講師紹介】
関西学院大学国際学部教授.
1992年関西学院大学(関学)商学部入学,1995年関学商学部を商学研究科飛び級進学の為中途退学,1997年関学商学研究科博士課程前期課程修了(修士(商学),学位論文:「日米における資本市場会計研究」),同年関学商学研究科博士課程後期課程入学,1999年ワシントン大学ビジネススクール(University of Washington, Business School, WA, USA)入学,2004年同大学院修了(経営学博士(Ph.D.)学位論文:「日本における銀行経営者の選択決定要因」(Thesis: Determinants of Managers’ Choices in the Japanese Banking Industry))
2004年関西学院大学(関学)商学部専任講師,2005年専門職大学院経営戦略研究科(MBAコース)専任講師,2008年同准教授,2010年関学国際学部准教授,2013年より現職.
この間,2017~2018年ワシントン大学客員研究員.
財務会計,国際会計,企業分析,金融機関,コーポレートガバナンス,エージェンシー理論,ファミリービジネス(ファミリー企業),イノベーション,起業家,地域振興(DX・観光)領域を学際的に研究している.
【講師コメント】
ファミリービジネスはかつて時代遅れな形態であり,プロフェッショナル経営者により経営される形態の企業によって消滅していく存在だろうとみられていました.しかし,現実には多くのファミリービジネスがその企業形態を保ったまま大きな存在感を示しています.本講義では,ファミリービジネスに関する調査・研究に基づき,ファミリービジネスの全体像と,その特徴,課題を明らかにし,将来への展望と研究の潮流について明らかにしていきます.
【キーワード】
ファミリービジネス(企業)・事業承継・ガバナンス・イノベーション
【分野】
経営学
第1回「ファミリービジネスの全体像と重要性」
2月13日(木) 21時00分開始
ファミリービジネスとは何か,他の企業形態との違いも説明しながら,その定義と曖昧な境界を探ります.日本だけではなく世界各国におけるファミリービジネスのデータに基づき,その実像に迫ります.ファミリービジネスとそれ以外の企業形態の企業との比較研究について解説します.また多くがファミリービジネス形態である長寿企業についての研究についても紹介します.
第2回「ファミリービジネスの経営戦略」
2月27日(木) 21時00分開始
ファミリービジネスは長期的指向経営であり,持続可能な経営を代々続けていく企業が多いのが特徴です.ファミリービジネスにおける事業承継の重要性とその課題,成功のための戦略,世代交代の過程におけるリーダーシップの役割,社会的責任の視点などを学ぶことを通じて,ファミリービジネスの経営戦略について解説します.
第3回「ファミリービジネスのガバナンスとイノベーション」
3月13日(木) 21時00分開始
ファミリービジネスにおけるガバナンスの基本概念(エージェンシー理論,スチュワードシップ理論などを含む)を説明する理論研究について解説します.それ以外にも,ファミリー企業の特性やダイナミクス,経営上の挑戦と機会を理解するためのフレームワークを提示します.また長期的指向経営であるファミリービジネスによるイノベーションを促進する取り組みや成功事例についても解説します.
第4回「未来のファミリービジネスと研究の潮流」
3月27日(木) 21時00分開始
前回までの講義のまとめとして、世界のファミリービジネス研究の最新の研究内容と傾向について紹介します.さらに日本のファミリービジネスによるアントレプレナーシップやエフェクチュエーション,地域創生への関与などの事例についても紹介します.最後に、ファミリービジネスはこれからどのように進化していくのか、事例などを基にしてみなさんと考えていきたいと思います。
※レギュラー会員は授業を録画したアーカイブ視聴も可能です。
*こちらの講義は25年3月以前にお申し込みされたレギュラー会員のみが視聴可能です。
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