実験経済学の現在とこれから(犬飼佳吾)

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実験経済学の現在とこれから(犬飼佳吾)

【講師紹介】
長野県松本市生まれ。北海道大学大学院文学研究科博士課程修了。博士(文学)。日本学術振興会特別研究員PD、エコール・ポリテクニーク(仏)研究員、大阪大学社会経済研究所講師、明治学院大学経済学部准教授を経て、現在、明治学院大学経済学部教授。専門は行動経済学、実験経済学、ニューロエコノミクス。大阪大学賞、第3回ヤフー株式会社コマースカンパニー金融統括本部優秀論文賞受賞(行動経済学会)。実験経済学の手法を用いて人の社会性の起源に迫る研究を行なっている。『こども行動経済学なぜ行動経済学が必要なのかがわかる本』(カンゼン)、『こどもバイアス事典 「思い込み」「決めつけ」「先入観」に気づける本』(カンゼン)監修。

講師コメント】
2000年代初頭以降、経済学における実験的アプローチは急速に発展し、今日では実験を用いた実証研究が経済学において確固たる地位を築いている。本講義では、実験経済学の黎明期から現在に至るまでの主要な研究動向を概観し、実験手法が経済学の理論および実証研究に対していかなる貢献を果たしてきたのかを検討する。また、心理学、神経科学、計算機科学など他分野との学際的な接点や、経済学からこれらの分野へのフィードバックについても紹介する。実験経済学の発展過程を振り返りつつ、今後の展望についても論じる。

【キーワード】
人間行動・意思決定

【分野】
実験経済学・行動経済学

第1回「実験経済学の黎明期」
4月10日(木) 21時00分開始
本講義では、実験経済学の成立過程とその歴史的展開を概観する。人間を被験者とした実験的研究は、もともと心理学を中心に発展してきたが、長らく経済学との交差は限定的であった。初回講義では、実験経済学の黎明期における代表的研究を紹介しつつ、実験を通じて人間行動を分析するという研究アプローチの特徴と、その方法論的意義について考察する。

第2回「個人を対象とする実験
4月24日(木) 21時00分開始
本講義では、個人レベルの意思決定を対象とした経済実験の研究を取り上げる。特に、実験経済学と密接な関連を有する行動経済学の理論的知見との接点に注目しながら、個人の選好や意思決定に関する実験的分析を検討する。あわせて、実験経済学が他の学術分野に及ぼした影響についても概観する。

第3回「対人インタラクションを伴う実験
5月8日(木) 21時00分開始
本講義では、対人的インタラクションを含む経済実験の研究を取り上げる。相互作用を伴う実験は、経済学に固有の理論的関心に根差したものであり、その方法論は長年にわたって発展・洗練されてきた。講義では、ゲーム理論的状況に代表される戦略的相互作用の場面において、実験経済学がいかに理論的問いを実験的枠組みに落とし込んできたかを概観する。あわせて、こうした研究アプローチが社会科学全体にもたらした方法論的・実証的意義についても考察する。

第4回「実験経済学の新展開
5月22日(木) 21時00分開始
最終講義では、過去20年間における実験経済学の主要な研究動向を概観するとともに、近年の展開について検討する。従来、実験経済学は主として大学生を被験者とする実験室内(ラボ)実験に依拠して発展してきたが、こうした結果が広く社会全体に一般化可能であるかについては、近年、批判的な視点も示されている。こうした問題意識を背景に、実験経済学は従来のラボ環境を超えて、大規模なオンライン実験や現実の社会環境におけるフィールド実験へと研究の場を拡張しつつある。本講義では、こうした実験手法の多様化とその意義を整理しながら、経済学における実験的アプローチが学術領域を超えて、実社会やビジネスの現場において果たしうる役割についても考察する。

※レギュラー会員は授業を録画したアーカイブ視聴も可能です。

*こちらの講義は25年5月以前にお申し込みされたレギュラー会員のみが視聴可能です。
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