日本史で学ぶ経済学(横山和輝)

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【運営からのコメント】
経営層にとって教養を磨くことはビジネス上の直観を養う点で必須です。とりわけ、歴史は実際に起きた出来事であり、今に活きる示唆が多くあります。最近では、銀行への取り付け騒ぎが見られました。取り付け騒ぎは過去の事例からその全貌が明らかになっており、現代でも使える内容が多くあります。歴史から現代に役立つ示唆を得る方法を学びます。

【講師紹介】
名古屋市立大学大学院経済学研究科教授。学位:博士(経済学、一橋大学)。
専門は、経済史・金融論。
東京証券取引所のメディアにて、企画監修。2021年NHK大河ドラマ『青天を衝け』資料提供。
主な著書に『日本史で学ぶ経済学』(東洋経済新報社)『マーケット進化論』(日本評論社)がある。

【講師コメント】
組織はときとして長い年月を視野に入れた判断に迫られます。歴史はこうした判断とその帰結に関するヒントの宝庫です。
本講義では、通貨の利用、企業組織の利害調整、あるいは企業間関係などのトピックを切り口として様々な時代の史料やデータを読み解くとともに経済史の使い方をお示しします。

【レベル】
初級

【キーワード】
日本経済史・貨幣論

【分野】
経済史・ファイナンス

この講義で目指すこと】
・課題解決を歴史から学ぶ視点の習得
・過去の出来事からビジネス施策の示唆を得る
・過去の戦略を現代の戦略に活かす

【お薦め】
・判断の軸に歴史を持ちたい経営層
・アイデアが思いつかずに悩んでいる方
・経済やビジネスを俯瞰する視点を持ちたい方

第1回「金融恐慌」
第一回は、1927年(昭和2年)に起きた金融恐慌について詳しく解説します。
教科書的には大臣の失言が原因で引き起こされたとされる昭和金融恐慌ですが、これより以前に関東大震災で発行された震災手形の残高への疑念や、銀行どうしのお金のやり取りに対する疑念などが騒動の原因だったことが分かってきています。
こういった史実に、銀行のソルベンシー(返済能力)と流動性の観点から切り込みます。

第2回「鎌倉時代の代銭納」
第二回は鎌倉時代の代銭納について扱いますが、今回の内容は前回の昭和恐慌と内部貨幣(民間部門の負債)についての話題という点で共通しています。
飛鳥時代終盤の富本銭や、奈良・平安時代に政治経済の要衝地で流通した皇朝十二銭が段々と使用されなくなった後、鎌倉時代には中国の宋から流入した宋銭が全国で使用されるようになります。
この宋銭は朝廷や幕府が作った貨幣(外部貨幣)でないにも関わらず、内部貨幣として画期的な役割を果たしました。
鎌倉時代に使われた貨幣を題材に経済学を学びます。

第3回「信長の加納楽市令」
第三回は織田信長の加納楽市令がどのように革新的な取り組みであったのか、鎌倉時代から遡って考えていきます。
風雲児というイメージが強い織田信長の代表的な政策の一つとして楽市楽座が引き合いに出されることがあります。しかし、近年の研究では、そのイメージとは反対に信長は保守的で前例を踏襲することが多い武将であったと評価されるようになってきています。信長が行った楽市楽座について詳しく解説します。

第4回「岩崎弥太郎vs渋沢栄一」
最終回は、岩崎弥太郎と渋沢栄一が引き起こした海運業での市場競争を学びます。
岩崎弥太郎の郵便汽船三菱は、一時期は海運業で独占状態になっており、その弊害が発生していました。そこに挑戦したのが渋沢栄一の共同運輸でしたが、共同運輸の参入は郵便汽船三菱による独占の弊害を解消するのに貢献した一方で、今度は寡占状態による弊害が発生してしまいました。明治前半期の海運業界に何が起こっていたのか、経済学の観点から詳しく解説します。