戦略とゲーム理論(安田洋祐)

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【運営からのコメント】
ビジネスでは、常にライバル企業との競争にさらされています。いかに、ライバルに打ち勝つか?そのための基本的な考え方、心理的要因・戦術などを身に付けていきます。企業が生き残るためには、収益をいかに獲得していくかが重要です。そのための基礎知識を身に付けます。

【講師紹介】
大阪大学大学院経済学研究科教授。学位:Ph.D. in Economics, Princeton University。
専門はゲーム理論、マーケットデザイン、産業組織論。American Economic Reviewをはじめ、国際的な経済学術誌に論文を多数発表。政府の委員やテレビのコメンテーターとしても活動。
主な著書に『学校選択制のデザイン ゲーム理論アプローチ』(編著)、『そのビジネス課題、最新の経済学で「すでに解決」しています。』(共著)、『オークション・デザイン ものの値段はこう決める』(監修)など。

【講師コメント】
ライバル企業は機械ではありません。考えながら行動している相手の意図をどう読み、望ましい戦略を導くか。ビジネス競争の本質=戦略的な駆け引きを分析する、ゲーム理論の考え方・使い方をゼロから学びます。

【レベル】
初級~中級

【キーワード】
経営層・管理職・中堅・起業家・営業・マーケティング・CS・経営戦略・競合分析・収益拡大・業務効率化・販売促進・ブランディング・データ分析

【分野】
ゲーム理論

【この講義で目指すこと】
・経営戦略やビジネス構築の考え方の習得
・競合に対して優位な競争戦略などの考え方の習得
・ビジネスの交渉術などの習得

お薦め】
・経営企画や事業戦略などを検討する経営幹部層
・新規営業・法人営業などの担当者や責任者の方々
・新規事業開発など、新規プロジェクトを担当される方

第1回「相手の立場で考える(戦略的思考)」
ゲーム理論とは、複数の人々の思惑が交差する戦略的な状況を分析するツールです。この講義では、ホテリングの立地ゲーム、囚人のジレンマゲームといった代表的なゲームを解説します。
これらのゲームでは支配戦略が重要です。支配戦略とは、相手がどんな戦略をとったとしても、自分の他の全ての戦略より大きな利得が得られる戦略のことです。支配戦略を使って二つのゲームの均衡を導き、現実の状況でゲーム理論の観点から物事を理解する眼を養います。

第2回「ジレンマと協調(利得表とナッシュ均衡)」
この講義ではナッシュ均衡という概念を解説します。ナッシュ均衡とは一種の膠着状態で「どのプレイヤーも自分の行動を変えたくない(変えると損をする)」という状態です。
ナッシュ均衡を用いると、支配戦略ではうまく分析できない、コーディネーション(協調・調整)ゲームなども分析できるようになります。コーディネーションゲームは、SNSのような「使用者数が増えるとサービスの有益度が高まる」ネットワーク外部性の理解にも役立ちます。

第3回「コミットメント(ゲームの木と信頼性)」
この講義では、前回までのプレイヤーが同時に戦略を選ぶゲームではなく、プレイヤーが順番に行動を選ぶゲームを考えます。
プレイヤーが同時に戦略を選ぶゲームの利得表では、プレイヤーが行動を選ぶ順番は表現できません。そこで「ゲームの木」というツールを導入し、「自分がこうすると、相手はこうする」と先読みするプレイヤーが、どのような選択をするか分析します。この分析はバックワードインダクションと呼ばれ、現実の意思決定にも大変有用です。

第4回「価格競争と談合(繰り返しゲーム)」
先手後手があるゲームでは、後手はあえて事前に自分の行動を制限することで、先手の行動を制限できることがあります。 「殴られたら、殴り返す」と公表しておくことで、相手に殴られないようにするようなものです。 このような自らへの縛りをコミットメントといいます。
相手が値下げをしてきたら、自分も値下げで対抗するというのもコミットメントです。結果として、自分も相手も値下げせずに済むかもしれません。このような行動を多段階ゲームを用いて考察します。